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執筆者の写真瑞生桜子

アンカル、完。

更新日:2022年5月14日

アンカル旗揚げ公演「昼下がりの思春期たちは漂う狼のようだ」

10/3に無事、終演いたしました。


本当に素敵な座組でした。優しくて純粋で真っ直ぐな人たちが集まっていた。

大人になればなるほど、そんなに純粋ではいられなくなるし、悪意の渦に飲み込まれる事の方が多くなるけれど、それでもこうやって演劇という一つのフィールドの中では子供のように純真な気持ちで向き合うことが可能なのだと知った1ヶ月半でした。

作品の力が凄まじかった、というのは勿論ですが、心から信頼できる作品と演出の中でただただ夢中に役の事だけを考えられた日々が、邪念を振り払い美しい景色を見せてくれたのだと思っています。


千秋楽後、蓬莱さんから

「ソジンってこういう子なのかもしれない、と思わせてくれた桜子」

という言葉を頂きました。

ソジンというキャラクターを生み出した蓬莱さんからこの言葉を頂けることほど、役者冥利につきる出来事はないです。


難しい役柄だったけれど、初めて全シーン何も無理する事なく芝居が繋がった瞬間に、ソジンという人間の中で起こった衝動や痛みや喜びが外からの想像ではないところで実感することができて、彼女と少しだけ通じ合えたような気持ちが芽生えました。


全ては勝手な思い込み!(笑)だと思うけれど、それでも技術的な部分だけではない、本質的に相手役と繋がれて、自然とその言葉が体から溢れてくるような体験をさせて頂ける作品に携わることが出来た自分は凄く幸運だったと思っていますし、役者人生の中でも大切な作品になったことは間違いないと思っています。


幸せな日々だったなぁ。キャストは勿論だけれど、支えてくださったスタッフの皆様全員が本当に温かくて優しくて愛に溢れていたなぁ。最高の稽古場環境だったなぁ。楽しかったなぁ。蓬莱さんの魔法の言葉に何度も背中を押して頂いたなぁ。イレブンマザーズ凄まじかったなぁ。ありがたかったなぁ。ゲンが本当に愛おしいと思えた瞬間から全てが動き出したなぁ。感謝だなぁ。こんな状況下で連日朝から並んでチケットを手に入れようとしてくださったお客様には、何と感謝すれば良いのか、客席の温度がとてつもなく暖かかった公演だったなぁ。客席と舞台の一体感が素晴らしかった。ありがたかった。幸せでした!感謝です!!


また皆様と再会できる自分であるために、これからも日々精進を重ねてゆきます。


この作品で出逢った全ての皆様に、心からの感謝を伝えたいです。

ありがとうございました!


2021年10月8日 瑞生桜子

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